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エフゲニー・ムラヴィンスキー (EMIクラシック・アーカイヴ) [DVD]

???独裁的な個性で知られ。いまも伝説的な人気を誇る旧ソ連の大指揮者エフゲニー・ムラヴィンスキー(1903−1988)の素顔をうかがわせる貴重な映像集。いまも巨匠を慕うレニングラード・フィル楽団員へのインタヴューと、過去の珍しい演奏記録の断片によるドキュメンタリーが前半。ムラヴィンスキーの熾烈なリハーサルは、現代のオーケストラでは考えられないほどの、非人間的なまでに緊密で完璧なアンサンブルを作り上げたことで知られる。そのエピソードに多く触れることができる。「5分でも遅刻すれば2週間の停職」(!)という鉄の規律のオーケストラでささやかれていたのは、「速すぎもせず遅すぎもせず、良くもなく悪くもなく、みんなと同じに」というモットーだったというのは驚きだ。「音楽は人間のものではない。神にささげるものだ」というのがムラヴィンスキーの信念であり、彼が最も恐れていたことは「音楽が快楽となること」だったという。そんなムラヴィンスキーは実はボリシェヴィキに追われた貴族出身でソ連政府に嫌悪感を強く抱いており、共産党員が優遇されていたオーケストラを厳しく叩き直していたという事実は興味深い。
???ウェーバーの《オベロン》序曲(1978年)と、チャイコフスキーの《フランチェスカ・ダ・リミニ》序曲(1983年)のすさまじい演奏が収められたライヴ映像では、巨匠のユニークな指揮がよくわかる。両肩の幅から決して腕がはみださないほど小さく抑制され、目や眉の動きでオーケストラを完全にあやつる様子からは、有無を言わさぬ独裁者の凄みが伝わってくる。
???余白には、いまも活躍する名指揮者ロジェストヴェンスキーが若かりし頃、同じレニングラード・フィルをひきいてロンドンに演奏旅行したときのチャイコフスキーの交響曲第4番(1971年)の熱演が収められている。客席にひしめく長髪のラフな服装の若者たちのロック・コンサートのような盛り上がりは、時代の熱気を感じさせる。(林田直樹)

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